羽虫
草野春心
約束の時間にすこし遅れて
寂しさの続きのような場面が始まる
駅舎の街灯に羽虫が 丸く 集る
高架下 ラーメン屋に入る
やがて感情は数枚の貨幣に似てくる
触れた指を嗅ぐと 夏の宵の祭を思い出す
自由詩
羽虫
Copyright
草野春心
2023-11-06 22:51:33
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