くらうでぃ
妻咲邦香
くもりのちあめのひのしんごうきは
あかすぎる、と
あおすぎる、が、あって
きいろだけは、すぎないから
ちょっとだけうれしそう
わたしたちはおもちゃばこのなか
うみすてられて、おいてかれた
ひかりにおぼれてせかいは、およげないから
いきつぎのほうほう、おしえてあげる
だからあいにいくよ
きょうも、へたくそなせかいに
そんなきょうが、ぶるーでありませんように
そしてきいろでいられるじかんが
すこしでも、ふえますように
あいしてるってこころでさけぶのは
だれにでもゆるされたけんり
だからほおっておいてと
ぴしゃりとしめたとびらのすきま
そっとのぞいたおもてどおり
なんてすてきなくらうでぃ
わたしのすきなそらがあって
あえなくても、あいたいままでいていいと
いってくれているそら
ねえわたしたちって
ともだちになれるのかな
こんなすてきな、くもりときどきあめのした
あいしすぎないように
はっきりしないでいてあげるから