弔辞
それがあるため
人の中に閉じこもる。
あなたの中に閉じこもる。
とタイトルのように書いてしまった。
そう書く事もないのに。
話す事もないのに見上げるたびに思うことができた。
でもまた昼も夜もないようにうっすらと明るく考えることもやはりなかった。
いのちには価値がある。
どういうことだ。
そんなことより知らないか。
知らないほうが身のためだ。
知らないほうが身のためだ。
そんなことより知らないか。
どういうことだ。
いのちには価値がある。
膨らんでいるのか萎んでいるのか
うっそうと茂ってはほぐされる
やがて結えられ束になりそうな空を
いまも眺めることが恐ろしかった。
がんばれよんじゅう。
もっとがんばれ。
がんばれが、覗いているのはいつだって恐ろしく深い言葉のようなあなただった。
ふるえるものがひらこうとして、
そのまんなかでゆうぐれは、
ひきずりだされただいちょうのようにながくなった、
そのイメージをどんよりとかためたあなたは、
いまもながめることがおそろしかった、
深いことばのような空でした、