花火大会
TAT
夏花火
雨空を裂き
夕闇を
爆ぜて飛ばして
花一匁
光より
音は遅いと
いう事を
いつも花火は
思い出させる
花火を観ると
ペット・ショップ・ボーイズの
「Vocal」という曲のPVを
いつも思い出す
金髪の
でかいおじさん
警官に
取り囲まれて
電話している
ちゃうやんか
サンセイ会の
あのガキが
先にケンカを
売ってきたんや
たこ焼きが
五個で二百円で
買うたら
六個入ってて
おっちゃんニクいなぁと
思いつつ
食うたらめっちゃ美味くて
次からたこ焼きは絶対に
ここの屋台で買わななと思う
昔々
この土手で
あるひとりの
男子高校生が
あるひとりの
女子高生に
決死の告白をして
そして結局ふたりは
付き合うことに
なったんだよ
働いて
働きづめに
働いて
だけど二人は
結局別れた
夏花火
お前今でも
あの夏を
覚えているか?
俺は忘れた
短歌
花火大会
Copyright
TAT
2023-08-11 00:04:48