草原で
木葉 揺

草原で風に吹かれて
座っている
誰かが来るのを待っている
偶然通りかかるには
あまりにも広い

知らなかった
こんなにも膝を抱えるなんて
自分自身で歩いて来た
わかっているけど
一人ではいられない
あまりにも広い

まだ風が吹いている
来たなら帰れるはず
なぜだか体が動かない
膝を抱えたまま
泣き方も知らずに



自由詩 草原で Copyright 木葉 揺 2023-06-07 23:11:14
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