団欒

食べきれないものを並べた
わたしたちの食卓は低く、真四角のこたつだった
静かな入江のような天板は
口にするもので溢れかえった

這いまわる視線にフォークが突き立てられると
水がこぼれた
器用に皿を避けて広がるそれを
すくいとるのはわたしの役目だった

醤油さしを取ってほしかった
できればわさびのチューブも、一緒に






自由詩 団欒 Copyright  2023-06-01 16:15:02
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十行詩