コケティッシュ・ツユ
短角牛

雨音に落ち着いて

私はムツカシイコトを考える

宇宙の開闢 時の始まり 5日前の晩御飯

クレパスでロケットの絵でも描きながら

濡れた世界を窓から眺めたりする

思うに梅雨はツユなのだ

バイウではなくツユなのである

こんなにもコケティッシュな季節なのだから

バイウではいかにも厳つくて

もう少し フランボワーズな響きがほしいじゃない


少し水っぽいスイカをシャクシャクしながら

河川の水位上昇に心揺れ動くけれどしかし

根拠のない安心感と共に 机で朝を迎える

野暮な明るさの中で 太陽が私を嗤っている






自由詩 コケティッシュ・ツユ Copyright 短角牛 2023-05-29 23:47:29
notebook Home 戻る