コケティッシュ・ツユ
短角牛
雨音に落ち着いて
私はムツカシイコトを考える
宇宙の開闢 時の始まり 5日前の晩御飯
クレパスでロケットの絵でも描きながら
濡れた世界を窓から眺めたりする
思うに梅雨はツユなのだ
バイウではなくツユなのである
こんなにもコケティッシュな季節なのだから
バイウではいかにも厳つくて
もう少し フランボワーズな響きがほしいじゃない
少し水っぽいスイカをシャクシャクしながら
河川の水位上昇に心揺れ動くけれどしかし
根拠のない安心感と共に 机で朝を迎える
野暮な明るさの中で 太陽が私を嗤っている