ファシの戦い(三)
朧月夜
この世界の戦いは魔導戦から始まる。
しかし、ドラゴンたちが降臨している今、
戦いは混沌の要素を呈していた。
攻城兵器などは廃れた時代だったのである。
アースランテは手懐けたドラゴンたちによる、
上空からの攻撃に力を注いだ。
そして、ファシブルのドラゴンたちも応戦する。
ファシの城壁の内側からは、弓兵たちがアースランテの兵を狙った。
「一体何をしているのだ、わが軍は?」
ハッジズ・ア・ラ・ガランデは怒声を発した。
「この場にグーリガン・ハルガンテがいれば……」
グーリガン・ハルガンテとは、アイソニアの騎士の偽名である。
「しかし、彼なくしてもファシの街は落とせるだろう」
その言葉はやがて現実のものとなるのだった。
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クールラントの詩