みずうみ
soft_machine

感情を一瞬も与えなく
隙間に開かれて

水と繊維から結晶した
軽快な断ち味を口々に
台布から取り払う

無意味でいるのが好きだから
ふたり沈む 湖
郊外の拡がり

それでも
退屈って
温もりを奪いあう
そして唇に動かし
何が また消えてしまうの

気がつくと
違う響きが口の中にある
食卓の感想の他に
何が言えただろう
枯れた土を拾い
人の歓びもなく

孤独も いつか充ち
思い出の梢だけが
つつむひかりを





自由詩 みずうみ Copyright soft_machine 2023-05-19 14:15:49
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