ミルク
ひだかたけし
ミルク 溢してしまい
その筋 床に白く伸びていく
時、
ロープに足 引っ掛かり転び
びちゃ 倒れ込む、沸きだす
恥辱の感情 あらわに自ら恥ずかしく
なんで毎晩恥ずかしい悪夢 観るんだろう
誤解に晒され
怒りに駆られ
矛盾を抱えて
自ら 曝け出され
おのれ、あらわになることの 恐怖
響きの世界に生きて居たころ思い出せ
ヒビキの界に生きて居たころ想い出せ
雨は風はひたすら降り続け吹き続け
*
ミルク溢してしまい
その筋 床に白く伸びていく
感覚界での出来事、
あ ヤバ!
拭き取らねば
思考界での出来事、
そうして意志し行為し 現実 収束していく
そうして私 再びヒビキの界へ入っていく
荒涼として熱く熱く、病んだ肉体 引き摺りながら
*人間はその昔、聴覚だけがあったそうな