道端の神様(改訂)
ひだかたけし


斜光が
千年(ちとせ)の
斜光が
赤々、
街道沿いの
植木を
染め

やっと夕暮れ、

道端に座り
さっきまでずっと
哭いていた神様、
その陶器の肌のような
豊穣な涙に
自らの透明な輪郭、
溶かし込み

水の流れに
己という熱、与え

暴々と、
ボウボウと、

一気に燃え上がり

千年の斜光、
焼き尽くす

道端の神様、
そうして
夜の太陽と成り

人々の内面、一晩 照らし出す








自由詩 道端の神様(改訂) Copyright ひだかたけし 2023-05-16 16:23:01
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