「クレクレ星人の独り言7」
ジム・プリマス

 唐突だが国は、地方自治体に資金を供給して、水素事業に投資すべきだと思う。太陽光、風力、水力、地熱などの再生可能エネルギーによる小、中規模発電に、水の電気分解による水素製造から水素液化までを、組み合わせ、再生可能エネルギーによって発電した電力を、液化した水素の形に変換することによって蓄えることが出来るようにする。
 それを、その地域に必要とされる電力供給に、その規模に応じて、小規模なら燃料電池発電、中規模なら、水素ガスタービン発電、大規模なら水素火力発電といった形で行えば、地方の地産地消でエネルギー問題をある程度は、カバー出来る。それに水素自動車に水素を供給する水素ステーションを組み合わせれば、地域の特性に合わせた水素の供給が無理なく行える。これは既存の科学技術で十分、実現できることだ。
 地方の市町村ごとに、小規模、中規模の水素製造プラントや、水素発電所が立ち、各市町村に水素ステーションが設置されれば、地方から日本の水素社会への構築が可能となる。
 それらの水素関連施設の保守と管理に、東京から若者を優先的に迎えるようにしたらどうだろう。東京で高い家賃を払って、食えないフリーターをやっているよりは、まともな生活ができるようになる。もちろん食べることに十分な給料を払う必要はあるだろうし、今どきの若者のために、プライバシーに配慮した住まいと、ウォシュレット付きの水洗トイレ、インターネット環境は必須だ。
 話がやけに具体的になったが、実はそういった地方の、山間部の水素製造施設と、そこに併設された若者向けの寮の管理人になっていて、四直三交代勤務の保守要員に、ニートの男女の若者を受け入れて、食事の作り方から、ごみの仕分け方や、洗濯のしかたを教えたり、元プラントのオペレーターだったことのせいもあって、水素プラントの保守点検の指導をしているという、長いリアルな夢を見たのだった。
 財源の話はもう国債で良いということで、国は金を出せるのだから、現実に地方にこういった施設を作って欲しいと思う。


散文(批評随筆小説等) 「クレクレ星人の独り言7」 Copyright ジム・プリマス 2023-04-30 16:53:53
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