常夜灯
秋葉竹


  

むかしはびじんでそれだけで
みせもだいはんじょうして
こいびともよりどりみどりだった
ろじうらのすなっくみたいに
さみしいにぎやかさ

かなざわからきょうとへ
さんだーばーどごうにのるときは
ひだりのまどがわがいい

ぽつんぽつんと
さみしいいっけんやや
常夜灯のひかりがみえる
たまにすこしおおきなまんしょんの
まどのひかりのかたまりも
みえたりするけれど
そのはるかかなたにみえる
とてもうすいひかりのおびはなにだろう
あっちでもれっしゃがはしってるのだろうかとんねるにはいるでるしばらくはしると
こんどはまどのそとはすこし
まちのひのようにみえる
まんしょんもおおく
ところどころに
あかるいひかりのかたまりがみえる
そのさきにはなにもなく
ただまっくらなやみがひろがる
ただかなたにみえる
れっしゃのようだったひかりのおびが
さらにふとくなりうつくしくかがやいているそのひかりのおびからこちらへむかって
ひかりのりゅうがやってくるのがみえたときそれがびわこおおはしなのだときづいた
ああこのてまえのひかりのかたまりたちと
かなたのひかりのおびのあいだによこたわっているのはそうかびわこだったのだ

かなざわからきょうとへ
さんだーばーどごうにのるときは
ひだりのまどがわがいい

せいれつしたひかりのかたまり
どこまでもぽつぽつとあるいっけんやたち
常夜灯たちのひかり








自由詩 常夜灯 Copyright 秋葉竹 2023-04-08 13:09:29
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