はだし
soft_machine

 革の中に 息を預け
 爪の尖は 岩肌を咬む
 裸足で感じにくくなったもの
 静かに回転する
 弦たちと藻
 くつ裏の結晶
 それでも掴めない寝床は浮かぶ
 きしむ涙も

 乾ききったら
 もう、はだかと呼ばれず
 (きっと、ただ傷つけあう)

 地下の千年墓地でかげろう
 開ききった唇を
 柔らかい棘と
 芥で充たす

 そして縦にはしる飛行機雲は
 薄い本式
 輓かれた影も
 ひと粒が甘い
 炎みたい 泡に追われながら
 ふり返る
 身体の一部
 お前は早く 列べ
 まだ、泣いてる暇がある

 (髪の結びかたも知らないくせに)
 (血の意味も分からないくせに)





自由詩 はだし Copyright soft_machine 2023-03-29 14:44:20縦
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