解放/崩壊
由比良 倖
崩れていく、笑み、
私たちは、生きていないのかも知れない、と
日々自答したり、しなかったりしながら、
それでも他人を他人としてみている私は、
それでも生きているのかしら?
(感情の連鎖、連鎖、連鎖)
φ
わたし、透明な墓場に、旋律が廻りはじめる、
東京では、今日も雨、琉球では、サメが釣れたことが
一番のニュースになっていました、特大の。
「求める心からは、芽が生えますか?
私の中身は、それでもやっぱり、
海なのですか? それならば、何故私は、
私を干からびた一枚の黒い砂漠のようにしか感じられないのですか?
嵐も吹きません。何も、
何も、ないのです。」
「ギターは痛い、とても痛いものなの。」
鈍い退屈に、夜は壊れた。