相対的に私は明るい。
印あかり

世界が暗いので、相対的に私は明るい

雨だ。一弦を鳴らし、
耳に少し明るすぎる音を確かめて、
朝はもっと暗くあろうと努める

そうしないと、不理解が空を覆い尽くしてしまいそうでしょう

雨が止んだら、洗濯物を干し、
惨めな信者の最期にひとかけのパンを
小肥りの雀たちによく熟れた稗を
世界の未解明に花束を、
編み、

高い場所を思う。
人の心の、生と死へのアプローチの方法として
最も残虐な方法を選んだなら、
人をやめることができ、ますか。

私はただ楽しくありたい
馬鹿でいい、幸せでありたい

肉の器、与えられた臓器では
息ができなくて消化もできなくて
苦を、戴いている


音。音を楽しむ。歩み、歩みには音がある。
止まるなら止まるで、静けさは楽しい。

暗い。暗さを楽しむ。それでも私は相対的に明るい。

どう足掻いても相対的に私は明るくて、
影に憎まれ、私は私を蔑み
またほんの少しだけ暗くなる、でも見てわからない


自由詩 相対的に私は明るい。 Copyright 印あかり 2023-03-18 11:53:52
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