溜息のうた
マークアーモンド
何かを知りながら生まれてきて
何かを少しずつ忘れながら育ってきた
見知らぬ街でのZDF彗星のように
ドミノ倒しさながらに価値が顚倒するので
5万年先にどうなっているのか予測できないでいる
ポンペイの円形劇場で花飾りの娘が
生きる秘密を仮想通貨で販売しているらしい
僕のへたなうたで100人に一人は引きつけを起こすらしいのだが
正確な犠牲者の数字はわからないままでいる
何処かもわからずに漂着する流木のように
いつしか輝きを喪いつつある水晶のように
溜息をついてみるのさ
自由詩
溜息のうた
Copyright
マークアーモンド
2023-03-17 04:43:21