ドライフラワー
ミナト 螢

恋が終わって
首を吊りたい

花屋に売ってる
ドライフラワーみたいに

枯れても
悲しみたくはない

もうこれ以上
色を失くさないし
だからこそ
安心して見れた

乾いた花びらが
死化粧をしたように
黙っている

もう傷付くのは嫌だけど
まだ手を振ることは
忘れていなかった

いつか花束を抜け出して
誰かの側で話をしながら
栞になって風と戦う


自由詩 ドライフラワー Copyright ミナト 螢 2023-03-16 20:09:47
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