ナイフ 或いは名前
soft_machine
これは わたしのナイフ
或いは短刀
名前は つけなかった
ナイフ
切るもの何も 持たないが
これぞのきらり
雨上がりの露地の 手ひどく乱れ
そのまま、ただ突かれ
木偶らしい
偶然たまたま 隠させた丸太
こんな、身長差があったって
糊なしでいける感情
まだ 巡り合わないって
切りつけたのは
ナイフ
予想に頼る不安
精確な投擲 つづく解除
ばらばらにされたって
こちらからは冷めない
それから遡る はっきりと
名前は 歪む
お前は乾いて 笑えれば
今も、ずっと 眩しいよ
誰も振り返らせない どうして
わたし、ナイフ忍ばせ