おりん
ひだかたけし

この世界という残酷、
覚悟するともなく受け容れ

この世界という美、
戯れ楽しみ深みで観じて

抱きしめ突き放し また抱き締め

「、」や「。」のように
あわあわとしんしんと
果してひたすら徹して

燃える宇宙、雪降る宇宙、思考する宇宙

中庸と過剰を統合し
中庸と異常を合体し

円形の奥に青く輝く瞳孔、
揺れ動き裂け崩れる大地、

岩陰に死骸無数ころがり
夜闇にそれら踏み越えてゆく
恐れながらもごく普通に当然に

この世界という残酷、
覚悟するともなくすんなり受け容れ
この世界という美、
戯れ楽しみ深みで観じ貫入し

抱きしめ突き放し 新た握り締め

「、」や「。」のように
たんたんとしんしんと
徹してひたすら開けて

生々流転をツラヌキ、

在るもの、ただ あるもの














自由詩 おりん Copyright ひだかたけし 2023-02-07 17:19:57
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