どらごん
長束静樹

やさしいどらごんにくるまれてねむりたい 「れ」がうまくかけないので ははのしきゅうはもう必要なかった おおきなものがほしいおおきなものはねむりをさそう とぐろのなかでおれはいのりたい おれだけがながいきしますようにと そしてゆめをみおえた2050年までに そのひも春恨 なにもかもがはじめからきずついていた ひだりはんぶんだけでかすかに生存し みずにまとわりつくよわい意志は あいまいなものにおぼえるむねのたかなりに ならされ いたわりのこころを所有しつつ じぶんのなかのひかりをそだてるでもなかった生物たちは かなしみにまけておとになった ぬかあめのような


自由詩 どらごん Copyright 長束静樹 2023-02-01 16:32:14縦
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