お紅茶野郎
こんにちは!みんです

不定期にお紅茶が実家から送られてくる。それは、「お紅茶」と呼びたくなるシロモノなのだ。50パック250円の紅茶ではなくて、ティーバッグだけどフレーバー的なラストノート的な芳醇な香りのする、綺麗な紙に1つずつ違うデザインの個包装がされている感じのものだ。

私が基本的に信用していない人物があるとき「自炊をしない人っていうのはね、お湯を沸かすことさえ面倒くさがるんですよ。だから、カップラーメンより冷凍食品のほうがありがたいッス」と差し入れに文句つけていたが、私もその件に関しては完全同意なので、いただいたお紅茶にはあまり手をつけることがなかった。4年前に毎朝飲むつもりで買った100パックの紅茶さえまだ9割以上残っている。しかし、夜寝る前にお紅茶を飲んでみると非常にスムースな気持ちになり、心臓のBPMが100くらいで安定するし、しつかりと水分補給もできるので朝の喉の渇きが軽減される。何より、冬の乾燥した空気で喉が痛くなることがなくなった。暖房を一日中つけっぱなしにしていてもお紅茶があれば体が乾かない。

したがって、芳香のあるお紅茶を自ら買い求めてみようと成城石井に入った。成城石井は、雨が降った日に成城石井しかなかったから軽食を求めに入ったら老夫婦にあからさまに嫌な顔で「うわ、傘持って入ってる。あぶないわねえ」と聞こえる声で言われたことに非常に腹を立てて以来近寄っていなかった。これは、私が悪いとわかっていても、注意の仕方が卑怯だから腹が立つのだ。直接言ったらいいのに、私ではなくパートナーに話しかけることで間接的に注意するというやり方が気に入らない。この前スーパーにいた、ベビーカー転がしながら赤ちゃんに「狭くて通れないねえ」って話しかけて周りの人をどかせようとするボケカスみたいなものだ。あのボケカスは私だけでなく杖付いたおじいさんにまで同じ手を使っていて、セルフレジの列に割り込み、めちゃくちゃやって帰った。この野郎…!!!!!!!!!とにかく、成城石井にお紅茶を求めに行った。

しかし、成城石井の物価は非常に高い。もちろん50パック250円の紅茶のほうがおかしくて、フェアトレード的にどうなんすかねーという思いもあるが、10パック500円ですかーっという気持ちにさせられた。これがもし、お紅茶の品質がよいから特別それなりの値段がするなら納得だが、基本的に成城石井というのは高いものしか売ってなく、ポテチも海外の300円くらいのものしかないし、パンも値引きした上で250円、100円で売ってるものは一日分の野菜などコンビニでも100円のものだけで、「観光地価格」と呼ぶにふさわしいのであった。物価高を覚悟していても異常石井と感じ、ボケカスベビーカーに出会ったスーパーに移動し、4000円分の散財をして、お紅茶など買わず帰った。


散文(批評随筆小説等) お紅茶野郎 Copyright こんにちは!みんです 2023-01-15 00:03:57
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