詩の日めくり 二〇二二年十一月一日─三十一日
田中宏輔

二〇二二年十一月一日 「夢」


お金を盗まれる夢を見た。


二〇二二年十一月二日 「夢」


また盗まれる夢を見た。こんどは靴だ。修学旅行先でだ。ぼくは高校生だった。


二〇二二年十一月三日 「夢」


 うわ~、またお金を盗まれる夢を見た。こんどは財布のお金が硬貨も札もすべて贋物にされてた。


二〇二二年十一月四日 「パゴス」


ウルトラQの怪獣のソフビを買った。「虹の卵」に出てきたパゴスである。

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二〇二二年十一月五日 「残酷な方程式」


 ロバート・シェクリーの『残酷な方程式』をAmazon のネット古書店で買った。本体6円+送料350円だった。

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 ロバート・シェクリイの『宇宙市民』を Amazon のネット古書店で買った。本体292円+送料257円だった。

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 これには、ぼくが2冊のアンソロジー『未来ショック』と新版の『冷たい方程式』で読んだ「徘徊許可証」が入っているらしい。「徘徊許可証」は、とぼけた感じの佳作だった。

 ロバート・シェクリイの『地球巡礼』を Amazon のネット古書店で買った。本体94円+送料257円だった。

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 もうあまり本を買いたくなかったのだけれど、きゅうに、ロバート・シェクリイの短篇が読みたくなったのであった。コードウェイナー・スミスほどに熱狂的に好きってわけでもなく、トマス・M・ディッシュほどにコンプリートしたくなったわけでもないのだけれど、軽い読み物が読みたくなったのである。

 ちなみに、コードウェイナー・スミスも、トマス・M・ディッシュもコンプリートに集めた作家たちのうちのふたりである。

 きょうは仕事が休みだったので、ジミーちゃんに部屋に来てもらって、いっしょにお酒を飲んでいる。いま話題は、占星術と妖術についてだ。

 あしたも、ジミーちゃんと会う約束をした。いっしょに博多ラーメンのみよしに行って、セボンに行く予定。週に二度のお酒になるけれど、まあ、いいかって思う。いまジミーちゃんが帰ったので、これから読書をするつもり。フィリップ・ホセ・ファーマーの続き。ファーマーもコンプリートに集めた作家だ。

 チューブで、レッド・ツェッペリンを聴いている。ちょっと頭を音楽にしてから読書にしようと思う。ツェッペリンもコンセプト・アルバムをつくっていたと思うけれど、ぼくが書肆山田から出した7冊の『The Wasteless Land.』シリーズは、じつはツェッペリンのアルバムに寄せてつくったものだったのだ。

 最近、ぼくの詩集『詩の日めくり』第一巻を買ってくださった方がいらっしゃったようだ。もう何年になるだろう、『詩の日めくり』を書きはじめて。死ぬまで書きつづけていこうと思う。

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 ぼくの最新詩集『WHITE ALBUM。』も、最近、買ってくださった方がいらっしゃったようだ。マイナーな詩人にとって、1冊というものがいかにこころのささえになっていることか、痛感している。

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@KiichiIshikawa 詩をつくっているときも、音楽がずっと流れています。音楽をかけていないときにも、音楽が流れています。

@KiichiIshikawa そう感じていただけて光栄です。

@KiichiIshikawa ぼくがはじめて書いた詩ですが、これがぼくの詩の最高傑作だと、大谷良太くんに言われました。そうかもしれません。


二〇二二年十一月六日 「竹中優子さん」


 4作目は、フィリップ・ホセ・ファーマーの「スカーレティンの研究」ホームズもののパロディ。主人公はワトスン役の医師と、ホームズ役の犬。その犬が人間の言葉をしゃべり、知恵をしぼって真実へとみなを導く。画家が誘拐された。画家の新しい絵が発見された。画家は絵にメッセージを込めていた。絵のなかに自分の居場所を伝えるメッセージを隠喩で描いていたのであった。ホームズ役の犬がクセ者で、おもしろかった。人間を下に見てしゃべっているところが、とくにおもしろかった。

 竹中優子さんから、詩集『冬が終わるとき』を送っていただいた。頭がすこし混乱するような叙述が見られるが、それは計算されてのことだと思った。比喩が適確だからである。ひりひりするような叙述も見られるが、そこに作者の深い人間観察があるのだなとも思った。若いひとなのだろうか、わからない。
https://pic.twitter.com/B9yqgIHEOg

 5作目は、ウィル・スタントンの「バーニイ」実験用のネズミのバーニイが知恵をつけていくのを日記風に書いているが、これはあきらかに『アルジャーノンに花束を』のパロディだろう。実験者はバーニイが死んでから、自分も死んだようになり知能も低下していった。なんにしろ短い日記だ。短すぎる。

 6作目は、ロジャー・ゼラズニイの「吸血機伝説」百万台に一台の壊れたロボットがいた。そのロボットは、自分が動き続けるために、他のロボットからエネルギーを吸い取っていた。そのロボットが捕まった。そこで吸血鬼が人間のふりをして、ロボットたちを引き下がらさせた。吸血鬼とは友だちだった。吸血鬼と吸血機との友情があったのである。他の多くのロボットに捕まっていた吸血機を解放するために、人間の言葉に絶対服従する人間のふりを吸血鬼はしたわけであるが、吸血機が他のロボットたちに捕まったのが昼だったので、太陽光線のために、吸血鬼は死ななければならなかったのである。

Amazon で注文してたソフビの怪獣パゴスが届いた。かわいい。
https://pic.twitter.com/maLc4S0Mmv

彩色がわかるように撮影した。彩色もすばらしい。
https://pic.twitter.com/aoRJvp2k7G

 7作目は、ランドル・ギャレットの「レンズマン裏舞台」無敵のレンズマンの話。なんでもすぐに片づけてしまう。作者は、惑星規模の事件でも難なく処理してしまうレンズマンのことを揶揄しているのだと思われる。

 8作目は、ジョン・スラデックの「昇華世界」バラードの叙述のパロディ。あまり関係のない短い文章で情景が連続して描かれる。バラード的な文体でだ。

 9作目は、ロン・グーラートの「暗殺者たち」作家である主人公が貸しのある別の作家のところに行くと、その別の作家を襲おうとしていた連中に出くわした。連中は、惑星をロボットに支配させるために働いていたのだ。別の作家がそのことを知ってしまったので、襲おうとしていたのだった。見事解決した。

 10作目は、ジェイムズ・ブリッシュ&L・ジェローム・スタントンの「欠陥」世界中のコンピューターを支配する、自己修復能力を持つ巨大なコンピューターが発明された。しかし、そのコンピューターには欠陥があった。自分では見つからない欠陥があるということだ。主人公によって、それが暴露された。

 さいごの11作目は、スティーヴン・アトリー&ハワード・ウォードロップの「くらい世界を極から極へ」フランケンシュタインの怪物が北極で死なずに生きていて、地球空洞説そのままの世界で大冒険を繰り広げるというもの。パロディというようなシロモノではなかった。長めの短篇だった。傑作。

 きょうから寝るまえの読書は、ジーン・ウルフの『書架の探偵』にしようと思う。ひさびさの長篇。初読。楽しみ。 https://pic.twitter.com/2Qba3UOnuq



二〇二二年十一月七日 「林 嗣夫さん」


 Amazon のネット古書店で注文していた、ロバート・シェクリイの『宇宙市民』が届いた。表紙の状態はまあまあ。背にヤケがある程度。本体はヤケがあるが許容範囲。ジーン・ウルフの『書架の探偵』をやめて、これから読んでいくことにした。 https://pic.twitter.com/NtG4RmUfoD

 林 嗣夫さんから、エッセイ『詩を巡るノート』を送っていただいた。さまざまな詩人たちの詩を採り上げて、詩とはなにかということについて語っておられる。ときには和歌をも採り上げて語っておられる。詩とは感動の表現であるというのが骨子になっている言葉である。頷ける言葉である。 https://pic.twitter.com/NKIH7UHyRW


二〇二二年十一月八日 「ユリイカの『エズラ・パウンド』特集号」


 これからお昼ご飯をコンビニに買いに行く。パンにしようかなって思っている。

りんごとカスタードのデニッシュ184円とたまごピザトースト184円とリプトンのレモンティーこれはいくらか忘れたを買って来た。
https://pic.twitter.com/YVdYToW8v4

 Amazon のネット古書店に注文していた、ロバート・シェクリーの『残酷な方程式』が届いた。カヴァー、本文ともに文句なし。古書の鑑のような品物。大満足。初版なのでカヴァーもいまのものよりはるかにすばらしい絵だ。
https://pic.twitter.com/HmhQuzUbI8

 Amazon のネット古書店で、ユリイカの『エズラ・パウンド』特集号を買った。本体500円+送料340円だった。

https://www.amazon.co.jp/-/en/dp/B00K1TQEE6?psc=1&smid=A3E4VHBZV6DHX9&ref_=chk_typ_imgToDp


二〇二二年十一月九日 「ユリイカの『エズラ・パウンド』特集号」


@lzSbTWvooJWritQ いや、最初は300円のものを買ったのですが、キャンセルしたので値上って497円になり、それをもう一度買ったんですがやっぱりキャンセルしたのです。で、やっぱり読みたいと思って、違うネット古書店で買うことにしたのです。つまり、自分のほうから200円損する買い方をしたということです。


二〇二二年十一月十日 「地球巡礼」


 Amazon のネット古書店で注文していた、ロバート・シェクリイの『地球巡礼』が届いた。状態のよくないものだけれど、我慢して読むことにした。表紙の表と本文に折れがあり、背表紙に破れがあって、「よい状態である」と説明してあったのだ。理不尽だ。 https://pic.twitter.com/7ZmUrxUj5f

 1作目は、「地球への巡礼の旅」地球外惑星に生まれた主人公は、恋がしたくて地球に行った。地球では恋も殺人もお金を出せばできた。まず恋をしてみた。恋人に惚れた。しかし、恋人はお金のために他の男とも寝た。そこで主人公は、怒りに爆発してお金で他の女たちを殺すことにした。

 2作目は、「会計士」魔法の支配する世界で、代々魔法使いの家があって、息子が学校で魔法の学問の成績がよくないのであった。息子は「会計士」になる勉強に夢中だった。父親は悪魔を呼び出して息子を魔法に向かうようにしたが、呼び出された悪魔は「会計士」の魔法使いに簡単に片づけられてしまった。

 3作目は、「狩猟の問題」エイリアンがいて、地球人を狩る話。狩るといっても、皮を剥いでしまえばいいという問題。地球人の宇宙服を剥いで、地球人の皮を剥いだつもりになっているエイリアン。地球人は無事、宇宙船に乗って惑星を離れた。

 4作目は、「時間泥棒」タイムマシンをつくった男の冒険譚。主人公はタイムマシンをつくった記憶はなかったが、つくったことになっていた。それで未来から来た男たちに逮捕されることになり、それから何千年何万年をかけて主人公は未来に行き、そもそも自分がタイムマシンを発明した理由を知る。


二〇二二年十一月十一日 「けさの朝食は」


 けさの朝食は、「もちっとフォカッチャ・ベーコン&ピザソース」と「リンゴとカスタードのデニッシュ」と「果汁100%オレンジ」
https://pic.twitter.com/Hn6CyhYSBl


二〇二二年十一月十二日 「世界一幸運な男」


 Amazon のネット古書店で注文していた、ユリイカの『エズラ・パウンド』特集号が届いた。表紙隅にスレがあるけれど、そんなことぜんぜん気にならないほど、本文がきれい。きっと未読のまま古書になったのだと思う。読むの楽しみ。  https://pic.twitter.com/TxPYu26Bui

5作目は、「世界一幸運な男」パタゴニアに来た男の話。どの専門家にも劣らず、歯の治療を自分ででき、建物を建てたりできる主人公。自分の墓でさえつくれるのだった。


二〇二二年十一月十三日 「触るべからず」


 6作目は、「触るべからず」地球人3人組が異星人の宇宙船を乗っ取る話。ところが宇宙船は異星人の生理機能に合わせて設計されていたため、地球人は異星人の宇宙船を諦めなければならなかった。異星人はひとりだったが、放棄された宇宙船で自分の星に帰ることが出来た。地球人の宇宙船は壊された。地球人のさいごのセリフに、「いい異星人ってのは、死んだ異星人だけだな」(美濃 透訳)というのがあるが、これは、第二次世界大戦のときに、アメリカ人がプロパガンダで、「いい日本人は、死んだ日本人だけだ」と言っていたことを、ぼくに思い出させた。

 7作目は、「無から有」万能機を手にした男の話。万能機は願い事をなんでもかなえてくれた。その代償に、石切り場で大理石を切り出さなければならなかった。不老不死を主人公は願い事にしていたので、永遠に石切り場で働かなければならなかった。

 ぼくの詩には方法詩と構造詩の2種類しかないことに気がついた。●詩や全行引用詩や『詩の日めくり』や『順列 並べ替え詩。3×2×1』のような方法詩。あるいは構造詩、長篇のみならず処女作の『高野川』に至るまでの構造的に構築された詩だ。ぼくは型やマトリックスにしか興味がないのかもしれない。

@Maverlyn99 短歌や俳句がこころに響くのも型があるからということもあるのではないでしょうか。実験的な詩をつくるとき以外は、ぼくの詩は抒情詩ばかりです。型に盛るという気質なのかもしれません。

@Maverlyn99 それはたしかにそうですね。型によった感情など、なにか形式上のものに思えますものね。じつは、ぼく、俳句や短歌が苦手なのです。あの型が厭なのです。自分のことを棚に置いて、むじゅんしていますね。


二〇二二年十一月十四日 「トラナイへの切符」


 さっき目が覚めたばかりで、そうとう疲れているようだ。やはり膝の痛みのせいだろう。ぼくより年上のひとで、足のおぼつかないひとを見ると、きっと痛いんだろうなあと思ってしまう。老いることは自然なことで、そこからしか見えないこともあるので、体調が悪いこともマイナスだけじゃないってことも。

@kohimon お読みくださり、ありがとうございました。こひもさんのコメントはツイログに出てこないので、ぼくにも不明なのですが、拙作を読んでくださったうえでのコメントだったと思います。

@kohimon ブラッドベリのことだったようですね。

@kohimon 「草原」ですね。

 8作目は、「トラナイへの切符」主人公は地球人で、銀河の果てにあるユートピアの惑星トラナイへ行く。行ってみると、ユートピアはユートピアでも、ふつうの意味のユートピアではなかった。尋常ならざる慣習のもとに営まわていた地だった。主人公はトラナイを脱出して地球に戻って平和に暮らす。

 9作目は、「最後の戦い」悪魔との最後の戦いで、人類側が勝った。神が顕われて、傷ついたロボット兵たちをなおして天使たちとともに立ち去った。人間はその場面に立ち会えなかった。間に合わなかったのである。


二〇二二年十一月十五日 「徘徊許可証」


 10作目は、「徘徊許可証」2冊のアンソロジー、海外SF傑作選『未来ショック』と、新編の『冷たい方程式』で読んだものだ。平和しか知らない純真無垢な惑星住民が、地球からやってくる連中のために、それまでなかった刑務所などつくらなければならなかった話だ。さいごは地球人がこんな純粋無垢な惑星人を軍人に仕立て上げるのは無理だと悟って、惑星を後にして地球に戻るというもの。惑星人は罪という言葉さえ知らず平和に暮らしていたのである。もちろん罪人もいなかった。

 11作目は、「宇宙市民」主人公は宇宙冒険に出た。途中、主人公をスパイする女性が宇宙船に乗っていた。他にも3人ほどのスパイが乗船して来た。しかし、主人公の容疑は晴れ、最初にスパイしてきた女性とよい仲となる。

 さいごの12作目は、「具問」どんなことにも応えられる解答器があった。しかし、だれが質問しても答えなかった。「質問するためには、あらかじめ、答えのほとんどがわかっていなければならぬ」という言葉で締めくくられる。

 きょうから寝るまえの読書は、ロバート・シェクリイの短篇集『地球巡礼』だ。初読。 https://pic.twitter.com/Mf5ZENYcFl

 1作目は、「地球への巡礼の旅」地球外惑星に生まれた主人公は、恋がしたくて地球に行った。地球では恋も殺人もお金を出せばできた。まず恋をしてみた。恋人に惚れた。しかし、恋人はお金のために他の男とも寝た。そこで主人公は、怒りに爆発してお金で他の女たちを殺すことにした。


二〇二二年十一月十六日 「笠井嗣夫さん」


 笠井嗣夫さんから、エッセイ集『違和と痕跡』を送っていただいた。さまざまな題材について語っておられるが、どの文章にも、笠井さんのお人柄が出ているような気がした。正直にまっすぐに物事を捉えられていて、ぼくも読んだことのある作家の作品についても、参考になるものの見方を示されておられた。
https://pic.twitter.com/qCloJ3gIeJ


二〇二二年十一月十七日  「ココア共和国」


『ココア共和国』2022年11月号と2022年4月号を送っていただいた。数多くの詩人たちの作品に目を通させていただいた。伊藤テルさん、小林りおかさんといった方の作品がおもしろかった。なにかちょっと刺さるものがあると、詩はおもしろくなるという思いをもった。新しい詩人たちの新しい詩。 https://pic.twitter.com/qs8zHeP0Qx


二〇二二年十一月十八日 「地球人の善と悪」


 2作目は、「地球人の善と悪」異星人にとって、地球人の息は毒だし、笑い顔は恐怖だった。コミュニケーションがとれないと思っていたら、地球人が異星の枯れ木に触れたら花が咲いた。ここから友好関係が樹立しそうだというところで終わる。


二〇二二年十一月十九日 「夢」


幼稚園のときの夢だ。月謝を失くして親に叱られたのだった。現実のこと


二〇二二年十一月二十日 「ワナ」


 3作目は、「ワナ」異星人が地球人に与えたワナには4種類の異星生物が入っていた。地球人の二人は、それで見世物興行をしようとしたが、異星の生物はすぐに死んでしまってできなくなった。さいごに地球人のひとりがワナに入っていくと身体が消えてしまった。異星に行ったのであった。


二〇二二年十一月二十一日 「富岡和秀さん」


 富岡和秀さんから、詩的言語集『霧の本質』を送っていただいた。夢と読書と生活からまとめられた作品が詰まっている。広範な知識と、その知識を感性によって詩的言語にされているところに感心させられた。じつに話の話題が豊富な方だと思った。 https://pic.twitter.com/zJ9cvZemUN

 4作目は、「肉体」世界的な数学の権威であるマイヤー教授は肉体がダメになったので、犬の肉体に脳を移植された。人間の言葉をしゃべる犬。


二〇二二年十一月二十二日 「試作品」


 5作目は、「試作品」完全防具の試作品を背負って、主人公は宇宙人と出合った。宇宙人たちは、悪の存在を許せなかった。主人公はなんとかして、自分が悪ではないと宇宙人に知ってもらいたかった。主人公は完全防具を脱いだ。宇宙人たちは、主人公を受け入れた。完全防具を悪だと思っていたのであった。

 6作目は、「廃品処理サーヴィス会社」主人公のところに、人間まで処理してくれる会社の人間がきた。主人公は妻のことを思ったが、決心できなかった。しかし、家に帰ると、廃品処理サーヴィス会社の連中がきた。妻の方が呼んでいたのであった。

 7作目は、「人間の負う重荷」開拓惑星に住む主人公のところに、「花嫁通信販売!」の通知がきた。主人公は頼んだ。やってきたのは相当の美人で、ロボットの世話もでき、料理もできる女性だった。ふたりは目出度く結婚した。


二〇二二年十一月二十三日 「夜の恐怖」


 8作目は、「夜の恐怖」妻が毎晩、蛇に取り巻かれる夢を見る。じつは夫が、妻が寝静まったころ、ひもを妻の手に巻き付けて見させていた夢だったことがわかる。こんな夫婦はいそうで、いないだろうけれど、こんな話を思いつく作者が怖ろしい。

 9作目は、「悪薬」友人を殺そうと思っている主人公。しかし殺したいという気持ちをなくそうとも思っている。そこで精神治療器を買って使ってみたのだが、その装置は火星人用で、地球人の主人公に効果はなかった。火星人としての偽の記憶を頼りに、友人を残忍な方法で殺そうと思う。

 10作目は、「災厄を防ぐ者」異星人の声が危険を知らせてくれる。しかし、同時により多くの危険をも招く。しかしその数多くの危険をもきちんと知らせてくれる。ところがその異星人がその異星人の敵にやられた。さいごの忠告が、地球の言葉でないために、どうやって危険を避けられるのかわからない。

 Amazon で、さいきん、ぼくの詩集『ゲイ・ポエムズ』を買っていただいたようだ。ぼくの初期の作品からさいきんの作品までのベスト作品を収録しているので、読んでくださった方によい感想をもっていただけたらいいなと思う。

https://www.amazon.co.jp/-/en/gp/product/4783734070/ref=dbs_a_def_rwt_hsch_vapi_taft_p1_i0

『詩の日めくり』第三巻も Amazon で買っていただいたようだ。そのために、Amazon ではいま売り切れているけれど、版元の書誌ブンにはまだあると思うので、読んでやってもよいと思われる方は、直接、書肆ブンで買っていただければ、うれしい。

https://www.amazon.co.jp/-/en/gp/product/4990788648/ref=dbs_a_def_rwt_hsch_vapi_taft_p1_i1

 11作目は、「地水火風」最新の宇宙服に守られて金星の猛吹雪のなかを進む主人公。雪に埋もれてしまった。救助隊がくるまでの時間、体温を保つために宇宙服の燃える部分をすべて燃やして暖を取っていた主人公。古いSFなので金星の状況がわかっていなかった時代のものだ。裸でいられる状況ではない。

 12作目は、「密航者」火星に密航者がひとり辿り着いた。しかし火星では密航者を地球に送り返すことにしていた。ところが密航者の青年は真理を発見したといい、空中を飛んで見せた。真理を知った者ならだれでもできることだという。責任者は火星にいていいと言う。地球にいる妹を呼んでもいいという。

 13作目は、「アカデミー」精神に異常をきたした者は、脳外科手術を受けるか、アカデミーなる施設に収容されることになっている。主人公はアカデミーに収容された。その部屋のひとつで注射される。いままでの人生のなかで敵だった者たちが眼前に見える。味方は妻と犬だった。それも幻だった。

 14作目は、「家畜輸送船」宇宙船で3種類の動物を輸送する仕事を受け合った主人公たち。だが、その3種類の動物の生きていける環境が異なるために苦労する話。これに似た話を以前に読んだ記憶がある。そのときは獰猛な巨大な鳥たちであった。契約上の手続きについて細工がしてあって難を逃れた。

 さいごの15作目は、「救命艇の叛逆」主人公たちが買ったのは、中古の宇宙船だったが、それが意思を持ったもので1世紀もまえに滅んだ異星人のものだったので、その異星人のためにしか働かないものだった。異星人の生活条件が合わなかった。主人公たちは死んだふりをして宇宙船から出ることができた。

 きょうから寝るまえの読書は、ロバート・シェクリーの短篇集『残酷な方程式』だ。初版のカヴァーなので、たいへん気に入ってきいる1冊である。Amazon で、中古で、本体価格6円+送料350円の計356円で手に入れたものだ。状態もよかった。 https://pic.twitter.com/VM72K3woNy


二〇二二年十一月二十四日 「マイナカード」


 マイナカードで入手したポイントをさっそく使ってきた。KFCで1400円ほど。文具店で250円ほど。あとお茶を150円ほど。一日で1800円近く使った。けっこう早くなくなりそう。下着とかマスクとか買っておこうかな。ゲットしたポイント、1週間もたない感じ。くしゅん。

 1作目は、「倍のお返し」ある日、ひとりの黒人が訪ねてきた。なんでも願い事を3つしたら実現するという。その代わり自分の敵はその倍のものを手に入れると。主人公は考えた。2番目までの願い事は敵にももたらされた。主人公は3番目に自分にとって最高の女性をひとり願った。この皮肉な結末。

 2作目は、「コードルが玉ネギに、玉ネギがニンジンに」世の中は嫌がらせをされる人間とする人間に分けられる。それをシチューにおける玉ネギとニンジンに例える。主人公は嫌がらせをされる側だったが、意識的に嫌がらせをする側になることができた。しかしその嫌な面を見た女性に振られる結果となる。

 3作目は、「石化世界」事物・事象がつねに驚くべきスピードで変化する世界(たとえば道路が急に柔らかくなったりする世界)にいる主人公は、事物・事象が驚くべきスピードで変化しない世界の夢を見る。その夢を怖い夢だと感じている。その夢の世界とは、読者がいるこの現実世界のことである。

 4作目は、「試合:最初の設計図」何かの試合に出場している主人公。ゲームはボールを扱ったものだが、ボールの形状は球とは限らなかった。試合を途中で放棄する主人公。さいごまで行われる試合は、年に10度もないという。試合の様子も曖昧で、ルールもわからない。奇妙な物語である。


二〇二二年十一月二十五日 「小島きみ子さん」


 5作目は、「ドクター・ゾンビーと小さな毛むくじゃらの友人たち」メキシコの田舎にやってきた男の手記。人類を敵とする動物を密かに飼っている。しかし、主人公は合成動物の繁殖に失敗する。そのうえ、死んだ合成動物の死体を警察に見つけられ、動物虐待と無許可の屠場経営の罪で捕まったのである。

 小島きみ子さんから、詩集『空と大地の眼で織られたテキスト』を送っていただいた。広範な知識と鋭い感性に支えられた連作短篇詩集だ。「ママン」の呼びかけが、ぼくにカミュの『異邦人』を思い起こさせたのだが、ぼくの頭が古いのかなとも思われた。 https://pic.twitter.com/yiCKuBOoDh


二〇二二年十一月二十六日 「残酷な方程式」


 いつもは、ダイソーで単三電池を買っているのだけれど、きょうは、イオンでワオンカードを使って買った。500円くらいするのだね。天下一品でもワオンカードを使った。ついでに肌着を3枚買った。一枚880円。これで、マイナンバーカードでもらったポイント、あと8000円ちょっとになった。

 6作目は、「残酷な方程式」ある惑星で基地から出た宇宙飛行士が合言葉を伝え忘れられて、ロボットに基地に入れてもらえなくなった。食べ物もなく飲み物もない。ロボットはかたくなに合言葉を求める。主人公は考えた。どうやったら基地に入れるか。動物なら合言葉を知らないはずだ。プラトン的解決。

 7作目は、「こうすると感じるかい?」ある日、奥様のところに自動マッサージ器が届く。とても気持ちのいいマッサージ器だった。送り主はだれかと訊くと、マッサージ器は自分だと答える。まえに一度、奥様を見かけて一目ぼれしたのだと言う。奥様はそれを聞くと、マッサージ器のコンセントを抜いた。

 8作目は、「それはかゆみから始まった」夢に出てきた知生体が、主人公の指のあいだをかかないでほしいと頼んだ。そこが知生体の住処だからと。主人公はかかないと約束した。主人公はここ頻繁に起こる火山の爆発について思いを寄せて、読者にお願いする。というマトリョーシカ的物語。

 9作目は、「記憶売り」最終戦争のあと、無知が支配する世界となった。そんな世界で過去の哲学者や文学者の作品を憶えていて、それを金や物と交換する記憶売りが存在していた。しかし、彼らの存在は政府の邪魔だということで見つけられたら殺された。主人公はその話を書き残して、この短篇は終わる。この短篇は、ぼくに、レイ・ブラッドベリの『華氏四五一度』を思い起こさせた。


二〇二二年十一月二十七日 「トリップアウト」


 10作目は、「トリップアウト」まだ読みはじめたばかりだが、つぎのような言葉を目にした。「パパジアンはなにも知らずに通りを歩いていった。なにもしらないことを心から楽しんでいた。自分の無知が彼を興奮させた。つまり、学ぶことがたくさんあるということだ。自分が次になにをするか、なにになるか、なにを言うかわからないというのは、実にすばらしかった。」(ロバート・シェクリー『トリップアウト』酒匂真理子訳、170ページ1ー3行目)若いときから、ぼくも感じていることを直截に述べてくれている。物語を読み続けよう。まだ物語の途中だが、俳句や短歌をやってる人たちにはよくわかるであろう、つぎのような言葉があった。「こうした制約がものごとをいっそうおもしろくしてくれた。」(ロバート・シェクリー『トリップアウト』酒匂真理子訳、180ページ最終行ー181ページ1行目)定型詩をつくる人にはよくわかると思う。主人公は、アルデバラン人だった。さいごの言葉を引用するだけで物語の内容はわかる。「しかし、去るにあたって少しも後悔はしてなかった。地球は休暇を過ごすには最適な場所だとわかったけれど、とても人が住める場所ではなかったからだ。」(ロバート・シェクリー『トリップアウト』酒匂真理子訳)。アルデバランから来た宇宙人の地球観光旅行の一抹だったわけ。とても陽気な物語だった。たいへん楽しく読めた。ロバート・シェクリイは、ラファティなんかの先駆者だったのかもしれない。

 11作目は、「架空の相違の識別にかんする覚え書」ドイツ人のハンスとフランス人のピエールのふたりの身体的特徴について述べてあるが、その特徴を交換したため、どちらがドイツ人でフランス人であるか、わからなくなる話。ひげの色。背の高さ。太り具合など。読者にはわかるはずの問題なのだが。

 12作目は、「シェフとウェイターと客のパ・ド・トロワ」客が激太りした。シェフは料理のせいだと思っており、ウェイターは店でかけるジャズのせいだと思っており、客はウェイターに同性愛的な魅力を感じ食べる時間を伸ばすために料理をたくさん注文していたと考えた。まるきり芥川の『藪の中』みたいだ。


二〇二二年十一月二十八日 「ラングラナクの諸相」


 13作目は、「ラングラナクの諸相」地球人が主人公。ラングラナク星にやってきて、いろいろなところへ行くが、別に変わったところはないようだった。地球との平和条約が締結したので、主人公は地球へ戻る。

 14作目は、「疫病巡回路」一九八八年に未来からきた男が主人公。疫病をもたらす毒を下水溝に撒いた。人口を調節するためだ。その一方で、その毒に対する薬を配っていた。人口を適度に調節するためにだ。

 さいごの15作目は、「災難へのテールパイプ」将軍の息子が宇宙艇に派遣された。司令官は冷たくあしらう。将軍の息子は中尉だ。中尉ははじめての敵との遭遇で、見事な操縦をやってのけた。司令官と中尉の目が合う。

 怪奇小説の『ウィアード』が Amazon で高値をつけているので、おもしろかった記憶はあまりないのだが、というか、一作も憶えていないので、読み直すことにした。『ウィアード』1は底値が、4906円だ。

https://www.amazon.co.jp/-/en/H%E3%83%BBP%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%B4%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%95%E3%83%88/dp/4915333736/ref=sr_1_6?crid=1QAL3R7DY9COH&keywords=%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%89&qid=1669620765&qu=eyJxc2MiOiI1Ljg4IiwicXNhIjoiMy45MiIsInFzcCI6IjAuMDAifQ%3D%3D&s=books&sprefix=%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%89%2Cstripbooks%2C568&sr=1-6

『ウィアード』2は、底値が3037円だ。

https://www.amazon.co.jp/-/en/H%E3%83%BBP%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%B4%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%95%E3%83%88/dp/4915333752/ref=sr_1_5?keywords=%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%89&qid=1669621125&qu=eyJxc2MiOiI1Ljg4IiwicXNhIjoiMy45MiIsInFzcCI6IjAuMDAifQ%3D%3D&s=books&sr=1-5

『ウィアード』3は、底値が2500円だ。

https://www.amazon.co.jp/-/en/H-P-%E3%83%A9%E3%83%B4%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%95%E3%83%88/dp/4915333809/ref=sr_1_7?keywords=%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%89&qid=1669621125&qu=eyJxc2MiOiI1Ljg4IiwicXNhIjoiMy45MiIsInFzcCI6IjAuMDAifQ%3D%3D&s=books&sr=1-7

『ウィアード』4は、底値が、1242円だ。

https://www.amazon.co.jp/-/en/H-P-%E3%83%A9%E3%83%B4%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%95%E3%83%88/dp/4915333817/ref=sr_1_4?keywords=%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%89&qid=1669621125&qu=eyJxc2MiOiI1Ljg4IiwicXNhIjoiMy45MiIsInFzcCI6IjAuMDAifQ%3D%3D&s=books&sr=1-4

@lzSbTWvooJWritQ ぜんぶ持ってます。

@lzSbTWvooJWritQ フィギュアは買えるときに買っておかないと痛い目を見ます。これは本にも言えることですね。

 きょうから寝るまえの読書は、怪奇幻想小説シリーズ『ウィアード』1だ。おもしろいかな。何年もまえに読み返ししたけれど、1作も憶えていない。どうだろ? https://pic.twitter.com/RLFrpQ0fi2

 1作目は、H・P・ラブクラフトの「サルナスをみまった災厄」ムナールという土地に存在していたサルナスというむらの話。ゴシック調に語られる邑の歴史。ぼくの苦手な類の語り口だ。しかし、さいごの単語まですべて目を通した。さすがラブクラフトの作品だけあって、最後まで読ませた。


二〇二二年十一月二十九日 「西田 純さん」


 西田 純さんから、個人詩誌『朱雀』を送っていただいた。「ひらがなで」という作品で、「ひらがなで かこう/おもたい きゅうくつなふくを/すっかり ぬぎすてて//くうきが/じかに からだにふれて/いい きもち」わかる気がした。 https://pic.twitter.com/HYUARdvd9h


二〇二二年十一月三十日 「夢」


またお金を盗まれる夢を見た。ぼく自身は、お金に執着していないのだけれど。


二〇二二年十一月三十一日 「ロックグラスを4個、キャンデューで買っていくこと。」


ロックグラスを4個、キャンデューで買っていくこと。



自由詩 詩の日めくり 二〇二二年十一月一日─三十一日 Copyright 田中宏輔 2022-12-19 00:16:08
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