そら
soft_machine

ゆれる 梢があって
旋回する 翼があって

時に 空を見ていると
無性に 突き立てたくなる
動けるものを
動けなくするため

叫びたくなる 裂けるほど
ちぎられた 雲があって
焦がされた 風があって

どんな記憶にも 結びつかない
食卓の 背なかに拡がる
灰色を透かす ひかり

子どもらが 輪になって
見あげる夕刻

仔犬を しかるように
わたしも 羽ばたいた
ただむなしく
なんども 何度も



自由詩 そら Copyright soft_machine 2022-12-17 20:32:49
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