いつか、いつか、しあわせに。
秋葉竹



今宵、だれと
どこへゆくのかを考える

嘘みたいに
車で走ってる高速道路で聴こえる
秋の虫たちの歌声

高速を走ってる
車の中まで聴こえて来るって、

なんかそれって
音量てきには
騒音なんじゃないか?

しんみり鳴くとは
だれも云ってないかな

けっこう田舎の道を走ってるのに
星は街でみるのと
そんなに変わらないや

ほら、よく云うじゃない?
田舎は空気が綺麗だから
満天の星が
降るように
震えてるよ。



路側帯に
停まる車の中に
ハンドルに額を押し付け
泣いてる男の人がいた

悲しみなんて
だれもがまいにち飲みこんで
生きてゆくんだよ?
そんなに
うつろな傷を
とてもたいせつに
みつめたり
しないで。


まるで
一個の檸檬みたいに
黄色に輝く月の光が
こんな世界でも
綺麗に洗い流してくれるから。

染まればいいい、
染まればいいんだよ、
その美しいキラキラに。

染まる想いは、檸檬のように
染まる世界は、檸檬みたいに
少し酸っぱい
でも、
悲しみも乗り越えた
胸に染み入る
爽やかさ。

そんな、夢想に
生きたい、しあわせ。


そんな、夢想に
住みたい、死ぬまで。












自由詩 いつか、いつか、しあわせに。 Copyright 秋葉竹 2022-11-05 08:52:01
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