直観的思考と命の饗宴
ひだかたけし

ひそやかに
野辺の一角で
根を張り芽を出し
やがて見事な花咲かせ
遂には色褪せ萎れ枯れていく

密やかな野辺の
一角で出来し消滅し
降り注いだ瞬間、瞬間の
在るもの在るもの、艶やかな
透明な盛衰を貫く、伸びやかな生を
見入る、聴き込る、感じ取り直に掴む

脳髄トロリ揺れ鮮やか覚醒する意識の
内も外も境も溶け流出して無くなり
直に掴む知覚も思考も同時にして
降り注ぐ生の一瞬一瞬の永遠を



種在る、根在る、茎在る、葉在る、花在る

在るもの在るものの、鮮烈な実在性が

時間を輪切りに垂直に降り注ぐ瞬間

時は存在は永遠無限の比喩となり

在るモノ在るモノ、永遠となる

  *

今日も名もない野辺の一角で
命の饗宴が繰り広げられる

躍動するエロスの精霊に見守られ


自由詩 直観的思考と命の饗宴 Copyright ひだかたけし 2022-10-16 19:08:14
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