怎生。相生い
あらい

紅葉は暁の棘を落し偽装される
共感覚を奔らせた 多くの人々の間で、
牡丹――哀愁は暗褐色の

その鍵と旋盤を前奏曲と外壁に配したように見える
河原での吹き溜まりでの、〈塒〉

――冗談では、ない

弌つの根本から天花は貳の幹が栄え
死人のような陸地は碌に図録にもない饗宴の〈途〉

焼印は捌月のままメッセージに
遺される模写は漂流を繰り返す
金管楽器の延長線上に
〈一歩も、〉
素描を繰り返す。亘る無軌道に棒立ち
饐えた臭いが夕刻を動員し
じっと観察する横顔がある

『何故に風雲』明らかに嗅ぎ回る

六角箱にほったらかしの穴場は筋交いがあると
示す、なら舞白の快感は群生すると
いうに、この摩擦音はモノラルの水平線を
文章題に置いて手引を解いた。

ずいぶん面倒な心に燈すか、それでまじないのつもりか

未だ温石は掌の上だ
甘い囁き/さびしんぼうの釦は何処へ溢した
深淵は逃げ回る月夜/狂おしいほどのジレンマを飼うとする
(傀儡は問う、フラメンコのつもりか。)
うつつを抜かしては数秒前に触れて染み込むように啼く
心置きなくしなだれて変動する 箱入りな宝飾を
和綴じに戻して暮れ、喃語に翻してそれで液状に括れ


自由詩 怎生。相生い Copyright あらい 2022-09-27 21:26:03
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