空へ影送り 命へ祈り
かんな

夏の空へと影送り
ぼくを見ていてね。
窮屈な世の中でもがきあがき生きる
孤独をさびしさと名付けたら
涙を流せる呪文になる
命を数える通学路
アリもミミズもカエルもタヌキも
ぼくと変わらずのたうち回る
歌をうたおう
音色のないかなしみを
ことばをブロックみたいに組み立てたら
ぼくは壊れずに済むだろうか
生まれてきた意味を探せたら
世界はもう少しやさしくなるのに
声にならない祈りを
ぼくはあなたへおくります。


自由詩 空へ影送り 命へ祈り Copyright かんな 2022-08-06 05:30:17縦
notebook Home 戻る