石と薔薇
ひだかたけし

光に貫かれ
すべてが踊り出す
この七月、
白い波しぶきを浴びながら
流浪の旅人は
麗らかな海辺の街をいく

静かに客人を待つ庭先には
石と薔薇、石と薔薇
石に刻み込まれた眼は
鬱屈を宿しながら
永劫の光を放つ

巨大な静かさのなか
時はまたも垂直に裂け






自由詩 石と薔薇 Copyright ひだかたけし 2022-07-14 18:09:34縦
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