空模様は恋模様
秋葉竹



ああこれは恋と違って甘くなく
まるで呪いのような灼熱

空き缶が転がるビル街風吹けど
晴れわたる空ひと一人無し

二人して別れに納得した夜に
さきに泣かないようにうつむく

夏芭蕉まんまる満月笑ってる
涼しい風が心に届く

生活に傷つき堕ちる辛い夜
優しい言葉で泣かせてくれるな

その広い背中に浮かぶ優しさに
すがっては駄目だから泣きそう

手が震えました桜も舞いました
夜の暗さに感謝しました

君の横の座席になった幸福に
今日は放課後までニヤけるよ

白に黒水玉の傘を差しだして
「良ければどお」の勇気は夢オチ










短歌 空模様は恋模様 Copyright 秋葉竹 2022-05-15 15:41:16
notebook Home 戻る  過去 未来