アタッチメントを取り付けた
番田 

今日は床とスピーカーの関係から生み出されていた共振の存在が気になっていたので、その、ラック自体の位置を少し上げるために必要だったアタッチメントを通りの覚えていた店で僕は今日は買ってきた。しかし、アタッチメント自体はそこから買ってきたというよりも、すでに店の電話の人に3日前に注文していた商品だったのである。そして、それは店のパッケージの上に貼りつけられていた伝票であって、平仮名で僕の名前をしっかりと伝票の上にプリントアウトしていた商品そのものの姿でもあった。そのうちの一つをなんとなく取り付けるとスピーカーを載せた僕の見ていた床との間にそれは15センチほどの隙間を生まれさせ、スピーカーからの共振自体は床からは減ったような気が僕は確かにさせられたのだが、それは、良く聞かないとわからない程度の共振であり、僕の感覚の中に確かにあったその共振は、僕の前から気にさせられていた音自体だったと気づかされたのだった。そこは二重床だったので振動としての共振はきっとさらに激しく響きわたっていたのかもしれない。この部屋は、部屋としては少し体重をかけると微かにきしむほどの少しだけ不安定な床だった。僕はそこまで年月の経過した部屋ではなかったのだが、堅牢な耐久性という点から見ると直床であるほうが、床としては上なのだろうというふうに部屋の中で時々思っているのである。


散文(批評随筆小説等) アタッチメントを取り付けた Copyright 番田  2022-05-11 00:54:56
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