夕闇の未知
ひだかたけし

西の空が
赤銅色に燃え残り
薄暮が辺りを包む頃
俺は拳を握りしめ
一心不乱に進んでいく
胸の奥処に蟠る
抑えがたい不安感に
鼓動激しく息を継ぎ
夕闇の道を進んでいく

西の空が
漆黒に艶めき始める頃
夕闇の奥に胎動する
無数の襞持つイキモノが
白壁囲う匿名の
無機空間に息を吐く







自由詩 夕闇の未知 Copyright ひだかたけし 2022-05-02 00:00:11
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