ワイジェの丘の戦い(九)
朧月夜

「さて、そろそろ頃合いだな」フランキスは呟いた。
風の結界のなかでは、風の神に関連した魔法しか使うことができない。
フランキスは、周りのアースランテ兵をあらかた倒していた。
そして、その剣についた血を拭い去る……

エインスベルは、そのころ別の場所に火の結界を作り出してた。
そのなかには、ファシル・グーゼンとノベル・ハイスもいた。
二人は、ともに火の精霊の加護を受けていたのである。
アースランテ兵たちはたじろいだ。

「さて、アイソニアの騎士よ。今こそ決着をつけようぞ」
「決着だと? 俺はすでにお前に負けている」
「いいや。お前の首を落とすまでは、この戦いは終わらないのだ」

「良いだろう。もうこの土地には魔法素子も少ない」
「ははは。お互い剣で戦おうというのだな。本望だ」
そして、アイソニアの騎士とフランキスの戦いが始まった。


自由詩 ワイジェの丘の戦い(九) Copyright 朧月夜 2022-04-18 08:59:26
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クールラントの詩