終わる世界
由比良 倖

空中にある水分の欠如とか呼吸してたら泣きたい理由


街はまた昨日の街に似ています記憶通りで死にたくなります


街はもう昨日の街に似てなくて予想外れで死にたくなります


私には飛べる羽は無いけれど羽無しで飛べる空はあります


図書館に置き忘れて来た記憶、誰かの栞、夢に降る雨


ひとりだとみんな言ってる自分だけ自分ひとりがひとりなんだと


人生に飽きて新たな人生を少し愚かな人生を買う


さようなら、終わる世界。最後まであなたの良さが分からなくて、ごめん


短歌 終わる世界 Copyright 由比良 倖 2022-04-09 16:41:56
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