ラゴス・クールラント連合(三)
朧月夜

アウゼル・ローガンテは、クールラントからの密命を、
元老院議会の議題にかけた。
軍国ラゴスは、その印象に反して民主的な国家だったのである。
発言はすべての者に許されていた。

「それは、クールラントの陰謀ではありませんか?」
「クールラントは我が国を領土としようとしているのでは?」
「それはありますまい。クールラントの武力は微々たるものです」
「しかし、クールラントには強力な魔導士がいる」

元老院議会の議員たちも、レ・スペラスとの戦闘後の、
エインスベルらとの決闘のことを知っていた。
「もし、クールラントが連合以上のことを望んでいるのだとしたら?」

「皆、黙るように。今、我々の国の敵国はアースランテだ。
 まずは、その力を削ぐ必要がある。
 アースランテには、今は十二万ほどの兵たちがいるのだ」


自由詩 ラゴス・クールラント連合(三) Copyright 朧月夜 2022-04-05 18:24:04
notebook Home
この文書は以下の文書グループに登録されています。
クールラントの詩