白猫と僕の夜
秋葉竹



ベランダで
白い朝陽に起こされて
眩しい目をして眠い白猫


白猫の
声が僕の夢のなか
温かい手で撫でようとする


石よりも
硬い愛とか言わないで
もっと上手に愛を捧げて


嘘だって
忘れられない愛なんて
傷つくだけのそんなの嘘だ


鳴き声が
君の魂よりさきに
僕への好きを伝えろ、白猫


抱きしめる
愛が罪だと知りながら
抱きしめてしまった罰は覚悟で


あの街が
ふたりの距離を縮めたが
口まで舐めるな白猫の舌


たいせつな
のは抱きしめる白猫の
ちょっと虚無めな感じの黒い目


君だけに
愛を捧げてふざけた夜
ホントは本気だよ、ねぇ、白猫?











自由詩 白猫と僕の夜 Copyright 秋葉竹 2022-03-13 22:06:43
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