ミーガンテ対エインスベル(三)
おぼろん

その時、アイソニアの騎士がミーガンテの居室にたどり着いた。
「エインスベル。ここにいたのか」
「そうだ。今は叔母のミーガンテと対峙している」
エインスベルは淡々と言葉を連ねてゆく。

宮殿の外では、今ハザック・アザンと、
彼が呼び出した死霊たちが、ファシブルの兵士たちと戦っているはずだった。
「エインスベル、この巨大な魔物は俺に任せろ。
 お前は、ミーガンテを倒すことに全力を尽くすのだ」

「言われなくても分かっている」エインスベルは心の声で答えた。
ミーガンテはさらに、幽冥界からゴーストたちを召喚する。
魔導には魔導を持ってして当たるのが常道である。

何しろ、エインスベルはミーガンテをも上回る魔力を持っている。
ミーガンテ自身も、エインスベルを倒すのは容易ではないことを知っていた。
だからこそ、ミーガンテは異界の力を借りたのである。


自由詩 ミーガンテ対エインスベル(三) Copyright おぼろん 2022-01-29 21:51:48
notebook Home 戻る  過去 未来
この文書は以下の文書グループに登録されています。
クールラントの詩