ミーガンテ対エインスベル(一)
おぼろん

エインスベルは、ファシの街の宮殿の中を駈けていた。
それは宮殿というよりは、城塞のようなものだった。
宮殿の外にいる護衛たちは、「ハンザ・ナウ」で眠りについたろう。
あとは、アイソニアの騎士やハザック・アザンが何とかしてくれるであろう。

エインスベルの思惑通り、ミーガンテの側近たちは、
アイソニアの騎士の武勇、そして、ハザック・アザンの黒魔法によって倒されていった。
「自分はまず、母マリアノスを助けるべきだろうか、
 それともミーガンテを倒すのが先か」

エインスベルは悩んだ。その結果として、まずはミーガンテとの戦いに臨むことにした。
ミーガンテの居室は、何重もの結界によって守られていた。
しかし、エインスベルにとって、その結界を解くことは容易であった。

エインスベルは、ついに叔母ミーガンテ・アリア・ガルデと対峙した。
「久しぶりだな、エインスベル。見違えたよ。お前の噂は聞いている」
「噂は所詮噂。貴女のファシブルに対する貢献も、そうではないのか?」


自由詩 ミーガンテ対エインスベル(一) Copyright おぼろん 2022-01-28 21:33:52
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