雨が降り続ける
坂本瞳子

雨が降り続ける
冷たい雨が
決して止むことはないと思われるほど
ずっと降り続いている
空から地面へと直線を描きながら
ただただまっすぐに
雨が降り続ける
誰かの悲しみの涙のように
誰かの怒りを掻き消すかのように
夜空にレースのカーテンをかけるように
雨が降り続ける
明日には止むとはとうてい思えないほど
世の中の汚れを洗い流すかのように
まるで汚れた惑星を叱りつけているように
雨が降り続ける
想像したくないものだ
この雨が止まないなんてことがあるかもしれない
嗚呼、想像したくはないものだ
こんな私の願望を嘲笑うかのように
雨が降り続ける


自由詩 雨が降り続ける Copyright 坂本瞳子 2022-01-10 16:06:07
notebook Home 戻る