足跡
若林はじめ


雪道に残された足跡

自分がどこへ向かうのか
どのみち決まっていなかったから
足跡をたどって歩いた

同じ場所でとどまたった跡
ところどころ曲がった跡
どうしてもまっすぐになれない跡

歩いているうちに
なぜだか悲しくなったり
不思議と嬉しくなったり

本当は
歩いているうちに気づいていた

その足跡が誰の足跡なのか

本当は
歩きながらただ思い返していた

 


自由詩 足跡 Copyright 若林はじめ 2022-01-08 11:40:03
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