星 座
塔野夏子

時折
君の身体から星が発生した
君はいつもそれを
無造作に僕にくれた
――君は星が好きだから
そう云って微笑っていた

何故身体から星が発生するのか
君自身も知らなかった
――何故だろうね
そう云って微笑っていた

君がいなくなってしまうまで
僕はこれといって
何を返すことも
できなかったけれど

君からもらった星たちを
僕の宙にならべて星座をつくり
その星座の神話を
ただ 語りつづけている




自由詩 星 座 Copyright 塔野夏子 2022-01-01 11:23:44
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