サマータイムブルースの切れはし《改》
秋葉竹




あかるいあの夏の日差しが切れ目なく
あればきっと誰も悲しまない

かも

窓から見える灰色の景色にも
洗われる清々しい風が吹くかもしれない

かもね?

家の周りにてお住まいの神々しい猫の声が
一匹っきりの自由を歌うから

雪の降る自由の行き先を
炬燵に丸まる猫の目が

雪のせいにしない清貧を
炬燵に丸まる猫の目が


この程度のしあわせなの?
って問うの

かも

かもね?



猫が歩くかるい足音はせず
なのにこころには聴こえる不可思議女が

林檎をウサギにする鼻歌を
自由なキッチンに立ち口ずさむ絶妙無神経に

鏡は私をみて
涙の跡を映す奇天烈奇矯なら

呼び込む不幸のノスタルジーは
世界の問いかけに答える不在証明無し

なのかもしれない

しれないの

かも

かもね?












自由詩 サマータイムブルースの切れはし《改》 Copyright 秋葉竹 2021-12-26 10:11:17
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