戦士エイソスとアイソニアの騎士
おぼろん

戦士エイソスは、最初は密偵として、
アイソニアの騎士の元に遣わされた。
というのは、アイソニアの騎士が善なる者か、悪なる者か、
元老院の長老どもには分からなかったためである。

アイソニアの騎士を自軍に引き込めば、
南の国ラゴスとの戦いにも勝てる、と、
クールラントの民は考えていた。それは確実だった。
戦士エイソスは、たった一人でアイソニアの騎士の元へと赴いた。

最初は、アイソニアの騎士の監視役としての務めであったが、
次第にアディアの真珠にも勝る友情が、二人の間には芽生えた。
アイソニアの騎士と戦士エイソスとは、お互いの勇気と武勇を確かめ合い、

そして信頼の絆が結ばれていった。戦士エイソスは、
国の掟よりも、アイソニアの騎士との間の友情に心を傾けるようになったのである。
アイソニアの騎士を自らの手にかけた、その日まで。


自由詩 戦士エイソスとアイソニアの騎士 Copyright おぼろん 2021-12-03 23:21:31
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クールラントの詩