湧き水
piyococco


ふと立ち止まった
そこは 
やわらかな土で少し湿ってた
ぷしゅっ ぷしゅ‥
びっしゃぁーーーーー
じゅぼぉーーーーーーーー
噴き出た湧き水
自分の背丈を はるかにうわまわる勢いで でたっ
水のなかに文字も一緒に噴き出てきた
十数メートル上から落ちてくる水と文字
透明な水の中に透明な“す”が落ちてきた
拾って
灰色の大きな紙の上に載せる
文字が浮かんだっ   “す”
楽しくて しゃぁない
走った
まだまだ落ちてくる 
色んな色の文字が落ちてきた
黒かぁ ……  “あ”   それ急げっ
そでないと 溶けてしまうっ
私は必死に灰色の紙まで 文字を運んだ
赤も出てきた“ち”はぅ〜 
なんか この文字痛いねぇ 
運べっ
タッタッタ…    ラッタッタ‥
疲れてきた  楽しいけど もたん身体がっ…
湧き出る穴を塞ごうっ
砂をかけたっ
砂も一緒に水の水圧にヤラレタ

ちょっと やすみたいんですけどーーーーー

私は その穴を踏んだ
水圧で自分が飛んだ

飛んで 飛んで 飛んで 飛んで 飛んで‥♪
廻って 廻って 廻って 廻るぅうぅう〜♪    
歌ってましたっ  でへっ

私は水の上に浮かんでる
上から文字が落ちてゆくのを見る
色んな色した文字が落ちて溶けてゆく
わぁ… 虹みたい  綺麗だ…!
見とれてた

あおむけになって寝てたら
着てる服が重くて しかたない
水圧と一緒に服も飛ばしたっ

あぁぁ  気持ちいいっ
寝てきそうやけど
寝るの もったいないくらい綺麗だっ

でも  ねむ…………

…………………………

グゥー  グゥー  …………



起きた 手探りした 
ゴツゴツ…
アスファルトの上だった

夢 ………  かぁ‥




自由詩 湧き水 Copyright piyococco 2005-04-28 13:44:35
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