無縁バター
花形新次

ふわり風に舞う陰毛が
口の中に入る度に
それを取り出すのは
美しくないと思うから
無視して
女性器を舐め続ける

恥じらいもやがて消え
腰を持ち上げるようになると
もうじききみはイク
毎回毎回同じことの繰り返し
きみが脚を突っ張って
イッテしまえば
それでおしまい

あとはどうでもいいことだって
きみの白々しい喘ぎ声を聞けば
誰だって分かることさ

僕は犬だ
バターさえ要らない犬だ
無縁バター犬だ
お陰でコレステロールの心配はいらないぜ

悲しいなんて思わない
世の中に悲しくないことなんかないから

僕は犬だ
バター嫌いの犬だ
無縁バター犬だ
トーストにさえ塗らないのに
きみの女性器になんか塗るもんか


作詞作曲 花形新次

デリバリーヘルスエンジェルス
3rdアルバム「古賀メロディーズ」より




自由詩 無縁バター Copyright 花形新次 2021-11-21 20:42:52
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