熱射
ひだかたけし

犬が吠えている
熱する陽射し
蟻たちが隊列を組む
したたる汗

動かない空気
ぼうと
天を仰ぎ見る
眩めく視界
どよめく一日

過ぎゆく時の間に間に
救われない思いを浮かべる
青空が広がり
眼差しは荒野に
射止められたまま
凝固する

今、時は傾き
原色の陽が落ちて














自由詩 熱射 Copyright ひだかたけし 2021-10-06 20:20:33
notebook Home 戻る  過去 未来