Kの葬列
虹村 凌
さようならが別れの言葉じゃないとしたら
僕らは何て言えばよかったんだろう
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あなたとキスした日の夜の空に
綺麗な星達が浮かび上がり
僕はずっとあなたの事だけを考えていた
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俺達は二度と
心の底から笑いあう事も無いだろう
誰かが何かを手に入れる度に
少しづつ崩れていって
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もう一度言うよ
今はあなたの事は大嫌いだ
けれど
今僕が生きているのはあなたのお陰なんです
感謝しているよ
ありがとう
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お前は泣きながら
自分がいていいものなのかと繰り返し聞いたよな
そう 泣きながら繰り返し聞いていたんだよ
でも もう俺達は
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俺達に残された時間は殆ど無かった
誰もそれを知らなかったし
誰もそれを気付いていなかった
俺達には思い出が少なすぎたのかも知れない
諦めるには少なすぎたんだ
二度と戻れないあの夏だけの
遠い遠い俺達だけの日よ
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死なないでおくれ
もう辛抱出来ない
国境を越えた先で一体何が出来る?
ナケナシのチャンスを試す意外に
俺達に一体何が出来る?
死なないでおくれ
虚像を作り上げる程器用じゃない
俺達はあいつを切り捨てたつもりで
実際に切り捨てられたのは俺達だった
巻き込んじまったな
すまん
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もしもお前の為に長い列が組まれるのなら
お前の為に俺は海へ行こう
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