善師アキの空
アラガイs



秋は仏頂面のヒゲ男を察知してイヌやネコも傍らに近づいては来ない

積み石で寝仕度を整えているのは巣を閉じた青蛇の一団だろう

まあるくそれでいて刈り取られた雑草の刺々しさがのこる畦道

 田に散りばった屑藁を篤ねて
             一服の宴を座に敷いた 
                      故に晴れわたる深紅の彼岸花よ 
一人禅師を十人の落武者が板で打つ

銘々と名づけられたご馳走を手に、村人は白粉で顔を覆う

そら、盾槍者が軒下の隅から這い出してきた










自由詩 善師アキの空 Copyright アラガイs 2021-09-27 19:12:11縦
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