ゴール
ひだかたけし

西の空はコバルトブルーの残照だった
東の空には大きな満月が赤々と昇り
この地には不適応な僕が未だ息して
途方に暮れた名無しのまま
遠い記憶の余韻に包まれる

光、宇宙から放射され
万物、生成の余韻に酔いしれ
創造され崩壊し創造され

天高く秋が支配した今日、
進行し続けるすべては此処に留まり
行くあてのない道筋を
透明な光で照らし出す 

ゴールは消え、ゴールは一つ
ゴールは消え、ゴールは一つ

静かな覚悟が夜風に刻まれ
僕は明日へと向かっていく








自由詩 ゴール Copyright ひだかたけし 2021-09-20 20:11:50
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