露呈
ひだかたけし

剥き出されている

神経は逆立ち
風雨に鳥肌立つ
紅の樹木は激しく波打ち
瞳をくりくりと輝かせた
木登り少女は姿を消した

何にもない、何もない
意味は全て剥奪され
記号だけがひょろひょろと舞い
か細く響く声の渦

この暁、
世界の荒野が
剥き出されている





自由詩 露呈 Copyright ひだかたけし 2021-09-11 20:53:37縦
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